(6) “質”のよい睡眠が生活習慣病を防ぐ

睡眠は時間よりも”質”を重視

睡眠と生活習慣病の関係


 入浴と同じように、良質な睡眠は一日の疲れを取ります。しかし、生活習慣の乱れは睡眠にも悪影響を及ぼします。
 ぐっすりと眠っている間は、脂肪が盛んに合成されます。その材料となるのが、就寝前に飲み食いした食べ物。例えば、夜の友として夜食を食べてしまうと、寝ている間にどんどん脂肪が溜まっていき、内臓脂肪として蓄えられてしまうのです。

 また、寝る前にアルコールを摂取することも控えましょう。アルコールの覚醒作用により夜間目が覚めてしまうことがあります。
 このように、就寝前に悪い習慣をしていれば、あなたの体はどんどん肥満体型になっていきます。さらに、肥満の人の多くの共通していることが「睡眠時無呼吸症候群」があります。これは寝ている間に呼吸が止まってしまうことが何度も起こる病気です。これではたとえ何時間眠っても良質の睡眠とはならないことは明らかです。一般的に睡眠時間は7~8時間、食事も眠る2~3時間前までには済ませておくことが理想とされます。

 睡眠不足になるとグルコース代謝がうまく行われなくなり、中性脂肪値が上昇します

 

良質な睡眠とは?


しかし、本当の良質な睡眠を取るためには、なによりも「心と体に適度な疲労があること」が大切です。例えば、デスクワークの仕事をしている社会人なら、頭は疲れていても体はそれほど疲れていないケースがあります。しかし、ぐっすり眠るためには、肉体的にも疲労がなければいけません。そのために、仕事帰りにジムなどでトレーニングをしたり泳いだりするとよいでしょう。
 また、就寝1~2時間前に38~40℃のお風呂に入るのも効果的です。最適な睡眠時間は人によってさまざまですが、熟睡すれば5時間でも大丈夫という人もいます。