健康診断の数値を見てみよう
検査項目 | 基準値 | |
---|---|---|
血圧 | 収縮期(最高) | 130以下 |
拡張期(最低) | 84以下 | |
脂質代謝検査 | 総コレステロール | 150~220 |
LDLコレステロール | 70~139 | |
HDLコレステロール | 男性:40~80 女性:40~90 | |
TG(中性脂肪) | 50~149 | |
肝機能検査 | ALT(GPT) | 男性:6~30 女性:6~27 |
AST(GOT) | 13~30 | |
ɤ-GTP | 男性:79以下 女性:48以下 | |
アルブミン | 3.7~5.3 | |
糖体質系 | 血糖値(FPG) | 70~109(空腹時) |
HbA1c(NGSP) | 5.9以下 |
上表の基準値を超えていた場合、一般的に以下のような診断が下ります。早めに主治医に相談した方がよいでしょう。
診断基準 | 病名 |
---|---|
収縮時の血圧 140mmHg以上 拡張時の血圧 90mmHg以上 |
高血圧 |
空腹時血糖値 126mg/㎗以上 HbA1c 6.5%以上 |
糖尿病 |
LDLコレステロール (140mg/㎗以上) HDLコレステロール (40mg/㎗以下) 中性脂肪(トリグリセライド) 150mg/㎗以上 |
脂質異常症 |
ALT(GPT) 20 IU/ℓ以上 AST(GOT) 5~16 IU/ℓ ɤーTP 男性:10~50 IU/ℓ、女性:10~30 IU/ℓ アルブミン 4.5g/㎗以上 |
糖質の摂りすぎによる脂肪肝の疑い |
■肝機能検査
ALT(GPT)
大部分が肝臓に含まれているアミノ酸の生成に関わる酵素で、肝臓や腎臓に多く存在しています。この値が高いと急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、脂肪肝などが疑われます。20を超えたら脂肪肝が疑われる。
AST(GOT)
肝臓や筋肉に含まれるアミノ酸酸の生成に関わる酵素で、「肝臓(肝細胞)」「心臓(心筋)」「骨格筋」に多く存在しています。この値が高いと、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、脂肪肝、心筋梗塞、血液疾患などが疑われます。また低いと糖質の摂りすぎが疑われます。。
ɤ-GTP
肝臓や腎臓などで作られる酵素で、蛋白質を分解・合成する働きをし、肝臓や胆管、胆汁中に存在しています。この値が高いと、アルコール性肝障害、薬剤性肝炎、脂肪肝、胆汁うっ滞、胆石症、胆道閉塞などが疑われます。
アルブミン
総蛋白の約67%を占める蛋白質で、主に肝細胞でつくられるので、何らかの異常で肝機能が低下すると、肝臓のアルブミンを作る能力が低下するため、数値が下がります。また、不足すると筋肉や血液を十分に作ることができず、脂肪を燃焼する力も弱くなります。この数値が低値の場合、肝硬変、腎臓病などが疑われます。
■糖体質検査
血糖値(FPG)
血液中のブドウ糖を測定します。通常一定の濃度に保たれていますが、コントロールができなくなり高血糖となると糖尿病が疑われます。
HbA1c
赤血球中のHbとブドウ糖が結合したもの。過去1~2ヶ月の平均的な血糖を知ることができ、食事などでもほとんど変化しないため、糖尿病検査として重要なものです。
この値が高いと糖尿病が疑われます。
■脂質代謝検査
総コレステロール
コレステロールは肝臓で作られ、細胞の膜を構成したり、腸内での脂肪の消化に役立つ胆汁酸や性ホルモンを生成する大事な成分です。
この値が高いと動脈硬化や心筋梗塞などの虚血性心疾患の発生率が高くなります。
LDLコレステロール
悪玉コレステロールと言われ、この値が高いと動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の発生率が高くなります。
脳梗塞や糖尿病では、一般的に、120mg/㎗未満を治療目標としている。 |
冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)では、一般に、100mg/㎗未満を治療目標としている。 |
遺伝性疾患である家族性高コレステロール血症では、一般的に、100mg/㎗未満を治療目標としている。 |
HDLコレステロール
血管内に付着する脂肪分を取り除き、動脈硬化を防ぐことから「善玉コレステロール」と言われています。
この値が高いと心筋梗塞や脳梗塞の発生率が高くなります。
中性脂肪の基準値と体脂肪の目安
中性脂肪の基準値は、30~149mg/dLが適正範囲です。これは、食事による変動が大きいため、約10時間以上の絶食状態で測定した場合の値です。なお、年齢や性別によって異なります。
●30歳未満の男性……14~20パーセント未満。
●30歳以上の男性……17~23パーセント未満。
●30歳未満の女性……17~24パーセント未満。
●30歳以上の女性……20~27パーセント未満。