(5) 電子レンジの落とし穴

食べ物を温め直すとコレステロールが酸化する

冷めた料理を温めるために電子レンジなどで温め直すのは一般的。
しかし、実はその「温め直し」がとても危険なのです。

 

気を付けなければならない酸化コレステロールの増加

酸化(劣化)したコレステロール(酸化コレステロール)が体内に取り込まれると、酸化ストレス(活性酸素など)が増え、LDL(悪玉)コレステロールが酸化されやすくなってしまいます。 酸化されたLDL(悪玉)コレステロールは、動脈硬化の直接的な原因となる「酸化LDLコレステロール」に変わります。酸化コレステロールを食事に加えただけで、動脈硬化のリスクが倍 になったという結果も報告されています。

 鉄が錆びたり、切ったリンゴを放っておくと茶色くなったりする現象を「酸化」と言いますが、食べ物は古くなるほど空気に触れて「酸化」が進行します。また、動物性食品を高温で調理した場合にも、コレステロールが酸化されるリスクが上昇します。

 その一方で、生のものには酸化コレステロールがほとんど含まれていません。こういったことより、食事では高温で調理したものが多くなりすぎないように、バランスよく調理することでリスクを減らすことができるのです。

 その点、特に注意が必要なのが電子レジでの再加熱です。 加熱料理をする際には便利な道具のひとつですが、何度も温め直したり、10分以上加熱したりすると、もともとの食べ物に含まれているコレステロールが酸化コレステロールに変化してしまいます。また、天ぷらやフライなどを二度揚げすることもおすすめしません。