脂質異常症の治療薬

脂質異常症の危険因子には以下が考えられます。

 ・暴飲暴食
 ・脂質、糖質の摂りすぎ
 ・カロリーの多量摂取(高カロリー食)
 ・運動不足
 ・高血圧、糖尿病
 ・喫煙 など

 脂質異常症が疑われる場合、まず主治医と相談の上まずは食事療法や運動など自力で数値の改善をしましょう。それでも改善が難しいと判断された以下の場合薬を処方してもらうとよいでしょう。

食事療法や運動療法で改善できない場合
・家族性高コレステロール血症や狭心症がある場合はすぐに薬物療法を始める場合もある

いずれも、主治医と相談の上、症状に合った薬を処方してもらいましょう。また、どのような薬も副作用があるので、異常を感じたらすぐに主治医や薬剤師に相談しましょう。

主な脂質異常症の治療薬

治療薬名 薬の作用
オメガ3-脂肪酸製剤
(EPA、DHA)
中性脂肪を減らし血管の中で血栓ができるのを防ぐ。
選択的PPARαモジュレーター 肝臓で脂質代謝を働きかけ、活性化する。中性脂肪を下げる効果が強力。
ニコチン酸誘導体 肝臓での中性脂肪の合成を抑制し、コレステロールの排泄を促がす。
フィブラート系薬剤 肝臓での中性脂肪の合成を抑制し、肝臓や血液中の中性脂肪を減らす。HDLコレステロールを増やす効果もある。

主なLDLコレステロール値を下げる治療薬

治療薬名 薬の作用
陰イオン交換樹脂 コレステロールの排出を促進し、LDLコレステロールを減少させる。
スタチン系薬剤 肝臓でのコレステロールの合成を抑制し、血液中の
LDLコレステロールを減少させる。肝障害や筋肉障害の副作用があるので注意が必要。
小腸コレステロールトランスポーター阻害薬 腸管からのコレステロールの吸収を減らし、血液中のLDLコレステロールを減らす。
PCSK9阻害薬 注射薬。スタチンと併合。LDL受容体の分解を抑え、LDLコレステロールを下げる。
プロブコール LDLコレステロールの酸化、血管壁への沈着を抑制する。