(7) 健康を維持する長寿ホルモン
アディポネクチンが多い人は健康な人が多い
アディポネクチンは体の脂肪(脂肪細胞)から分泌されるホルモンで、これが少ない人は心筋梗塞や糖尿病、がんにかかりやすいと言われています。
また、100歳以上の人の血液中のアディポネクチンの量は、平均の2倍以上あることからも、アディポネクチンは「長寿ホルモン」とも呼ばれています。
アディポネクチンは筋肉での脂肪の代謝を活性化し、燃焼を促進することで中性脂肪を減らす効果があります。
またアディポネクチンには、血糖値を下げるインスリンの働きをサポートする作用もあるので、糖尿病を予防・改善してくれます。そして、インスリンの効きが悪いとナトリウムが増えて血圧が高くなりますが、アディポネクチンの働きにより高血圧の予防・改善にも役立ちます。
血液中のコレステロールや中性脂肪が高い高脂血症、糖尿病、高血圧は血管の老化(動脈硬化)を促進させますが、アディポネクチンは傷んだ血管を直接修復するので、動脈硬の改善にも役立っています。
まさに「奇跡のホルモン」というべきアディポネクチンですが、脂肪細胞から分泌されるにもかかわらず、太って内臓脂肪が増えると、脂肪細胞が腫れて炎症を起こし、アディポネクチンの分泌が減ってしまうという特性があります。腹囲(ウエスト)が太くなってメタボになると病気になりやすいのはこのためです。
アディポネクチンを増やすには、内臓脂肪を減らして肥満体形を解消する必要があります。しかし、やせていても両親の遺伝でアディポネクチンが少ないという人も中にはいます。そのような人は、豆腐、海藻類、アマニ油、エゴマ油、緑黄色野菜などを食べると効果的と言われています。
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(7)健康を維持する長寿ホルモン
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